池田泉州銀行
池田泉州銀行は大阪府大阪市北区茶屋町に本店を構える地方銀行です。池田泉州銀行の歴史はまだ浅く、2010年に池田銀行と泉州銀行が合併して生まれた銀行です。また、母体となった池田銀行は1951年創業の大阪府池田市に本店のあった銀行で、旧・阪急電鉄や阪急阪神東宝グループと非常につながりの深い銀行です。一方、泉州銀行はこちらも1951年の戦後より創業した地方銀行であり、大阪府岸和田市に本店を置いていました。
しかし、この泉州銀行は1990年代のバブル崩壊などの金融危機の影響を強く受けてしまったため、関係の深かった現在の三菱東京UFJ銀行(当時は三和銀行)の系列へと入りました。泉州銀行はもともと当時の三和銀行より一部の店舗を受け継いでいる経緯があるため、この流れは自然なものであるともいえます。この二行が合併したことで現在の池田泉州銀行が誕生しましたが、初めに動いたのは池田銀行側でした。
三菱東京UFJ銀行を引受先として第三者割当による増資をしたことで、三菱東京UFJ銀行との仲が深まっていた2008年、当時も三菱東京UFJ銀行傘下にあった泉州銀行との、持ち株会社方式による経営統合を発表したのです。これには親会社である三菱東京UFJ銀行も好意を示したとされています。そして、2009年には両行共同で池田泉州ホールディングスを立ち上げ、2010年に現在の池田泉州銀行となったという経緯を持っています。
なお、その関係性から設立した初年度は三菱東京UFJ銀行のATM利用手数料が互いに無料であるなど、その関係性を匂わせる部分もあったが、翌年より完全に廃止されています。池田泉州銀行現在、「親切で新しい・・・」というスローガンのもとに活動しています。経営理念には「幅広いご縁と進取の精神を大切にお客様のニーズに合ったサービスを提供し、地域の皆様に愛される金融グループを目指します」とあります。
池田泉州銀行は「関西No.1のリレーションシップ金融グループ」という考え方を提唱しており、単なる地域密着型にとどまらず、より親密に関係性を保っていける銀行を目指しています。実際のところ、池田泉州銀行は大阪・兵庫に本店を置く地域金融機関の中でも預金量はNo.1、また、大阪府内での貸出金シェアが同エリア内の地方銀行の中でNo.1となっています。(平成27年3月末時点)その他にも特色はあり、外貨両替取扱高は平成23年以降、常に全地銀トップクラスの座にあり、26年度も全国地銀No.1の取扱実績という実績を誇っています。
こうした背景には、店舗網やATMサービスの充実化、提携カード発行の拡大、地域の各顧客のニーズに応じた商品・サービスの開発や外貨両替ショップの開設などの時勢や地域性にあった経営が功を奏しているといえます。営業エリア内でのきめ細やかな金融サービスの拡充に努めてきた池田泉州銀行の取組みや提案力は地域の顧客からは強い支持を得ていると言えます。また、実はその形態にも大きな特徴があります。
もともと泉州銀行は三菱東京UFJ銀行傘下であり、その点から池田泉州銀行とは深い関係性がありましたが、池田銀行と合併し、現行の池田泉州銀行となった現在、大阪の域内において唯一独立系地方銀行となっています。独立系であることは経営において柔軟性をもって方針を決めていけるという強みがあるため、池田泉州銀行はその強みを最大限に生かすことで現在の地位を築いているともいえます。
池田泉州銀行が活動拠点とする大阪近辺のエリアは、東京都に匹敵する程の人口と事業所数をもち、アジア・チャイナ・ゲートと呼ばれる阪神港と3つの空港を抱える全国有数の恵まれたマーケットでもあります。この成長余力の高いマーケットにおいてNo.1地銀という看板を持っていることは将来性へとつながる大事なステータスであるともいえます。さて、池田泉州銀行という名前を地元で出すと必ず思い浮かぶあるイメージがあります。
それは何かというと、旧池田銀行が阪急阪神東宝グループに関係が深かったため、宝塚歌劇団の生徒をイメージガールに起用していた流れを汲み、現在の池田泉州銀行では宝塚歌劇団の娘役スターをイメージガールに起用しています。また、そうしたイメージは商品にも生かされており、宝塚歌劇団とタイアップし、チケットのプレゼントなどの特典を盛り込んだ「すみれの花預金」などの預金商品も用意されています。また、池田泉州銀行が提唱しているものとして「青春応援銀行」という考え方もあります。次代を担う地域の若者に就職・芸術・スポーツなどの分野で、 チャレンジ・活躍する機会を提供し応援するというもので、このためのサービスも多く用意されています。
その中でも代表的なもので、池田泉州銀行独特のサービスとしては、U23 “0円(応援)”サービスと呼ばれるサービスがあります。これは18歳から23歳までの顧客に対しATM使用手数料を終日無料とし、コンビニATM使用料についても月4回まではキャッシュバックするというものです。こうした様々な施策で地域からの支持を勝ち取り、現在は大阪府域内において地方銀行の中でもNo.1となっているのです。合併した両行の強みを生かして支持を勝ち取る池田泉州銀行に今後も期待です!
全国の池田泉州銀行店舗一覧
全国の池田泉州銀行を都道府県別にまとめていますので、それぞれの地域をクリックして確認ください。